TV

私の部屋のテレビは調子が悪くWCは父の部屋で見た。

今でも父の部屋はそのままにしてあり誰も使っていない。テレビを見ながら父が使っていたテーブルと椅子をふと見てみる。いつも本を読んだり、釣り道具をいじっていた姿が目に浮かぶ。

父が元気だったらどんな会話をしていただろうか? と思う。

そして、今朝、夢に父が出てきた。

父が「釣りに行きたい」と言う。

私は「行けばいいじゃない?」と言うが「仕事があるからな」とつぶやく。

本当の父は、釣りへ行くために仕事を夜遅くまでかかっても終わらせて行く人だった。しかし、夢の中の父は釣りへ行く事を我慢しているようで不思議だった。

「仕事なら何とかなるだろうし、行ってきたらいいじゃない?」と言うと

「そうだな。お? それは何だ? 食べてみてもいいか?」と私が作っていた食事に手をつけた。

普段は思わないのに私は親孝行をするんだと、意気込んで父に食べてもらう。

父は「うまいな」と言い美味しそうに食べた。

たったそれだけの夢だったが、その会話と美味しそうに食べる姿がとても嬉しく感じられた。

という夢だった。

大した夢ではないが、仏壇の父に「夢に出てきてくれてありがとう。久し振りに会話が出来て楽しかった」と言った。

何気ない会話、何気ない毎日、それはその時には当たり前のこととしか思わない。親孝行だって普段の生活であまり意識はしない。父の日や誕生日に一応表現をするぐらいのものだ。なのに、今となってそれが出来なくなると非常に貴重で大切な物に感じる。

それより何より、昨日は父の日だった。何かお供えをと思っていながらすっかり忘れてしまった。そんないい加減な私に対する注意のために父の夢を見たのかもしれない。

これからは、もう少ししっかり生きていこう。

父が夢に出てこなくてもいいように・・・・・

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