電話

叔父に自宅で作った味噌を送ろうと思い、電話した。

きっと、しんどくて寝ているだろうと思ったのだが・・・・・

電話には叔母が出た。

「元気よ」とは言うのだが、電話口に叔父が出ない様子からすると、きっと寝ているのだろう。

叔母は、体調のことやこれからの治療など、一生懸命に話す。ストレスも溜まるだろうし、疲れてもいることだろう。とにかく叔母が色々と話すことで、元気になってくれればいいなと思っていた。

叔父は何度も手術をしていながら、どの手術も手術後の経過はよく、がんセンターで治療をしたことが良かった、と言って今まで頑張れたことをある意味で嬉しいと思っているようだ。

お店にはいろいろなお客さんが来るので、その中には叔父と同じように何度も手術を経験したひとや、身内の中で経験した人などから話が聞けることもかえっていいことらしく、まだまだ頑張れると思えるらしい。

本来、叔父は体力気力ともに、強いとも言っていた。

そして、「今もパチンコへ行っているのよ」と言う。

は? パチンコですか?

いつも10時ごろしか帰ってこないらしい。

は? 10じですか?

なんとまあ。

叔母が言うには、叔父はしたいことをして、できる時に出来ることをして

やりたいことをしながら生きていくんだ

といつも話しているらしい。

叔父らしい・・・・・・

いや、その気持ちが今の叔父を支えているのかもしれない。

 

体が動かなかったら、行かないだけだ。

吸えなかったらタバコも吸わないだけのことだ。

その時がきたら、その時だ。

ただ、一日でも長生きしたい。。。。

と叔父は言う。

そして、父が闘病中にくれたファックスの中にも

「病は気から。癌だから、と気にするのなら、それは病気に負けているということだ。

やりたいことをしろ。酒も飲め。タバコも吸え」

という内容のことが書かれていたことがある。



その強さを見れる私は、幸せかもしれないと思った。

きっと、天国の父も「あいつらしい」と笑っているだろう。

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