父の友達

毎年、この季節になると父の友達のO氏のお宅から竹の子を掘ったので取りに来てください、という連絡がある。

O氏も生前はこの季節に届けに来てくれていた。

そして、父とO氏の会話も思い出す。

一緒に竹の子を掘りに行こう、と約束をしていて、約束を果たす前に父が病に倒れてしまったが、それでもO氏は体調の良いときに行けばいいから、と父を励ましてくれていた。

記憶というか思い出って、時に遠かったり、時に近かったり、不思議なものだと思う。竹の子を受け取るためにO氏の自宅の前に着いたとき、つい最近O氏に会ったような気がしてきた。

記憶というのは時に近く、時に遠く感じるのが不思議だと思う。

良い思い出というものはいつでも思い出せるところにおいてある。でもずっと思い出さないと徐々に遠くへ行ってしまう。しかし、何かのきっかけがあるとすぐ手に届くところまで来てくれる、そんなものなのかもしれない。

炊き上がった竹の子をO氏の思い出とともに頂くとしよう。。。。。

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