- Posted By: sakura-marina
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今日は父が入院していた大学病院へ用があって行って来た。あの病院での想い出は沢山あるけれど、今日はとても気になる事を思い出した。
父が大学病院を退院して通院し始めたころのこと。当時三匹の愛犬たちが出かけるときに寂しがるので、父が連れて行くという。少し芝生の生えた犬が走るにはいい場所があり診察が終わったらそこで走らせたいらしい。私は父に従い愛犬3匹を連れて病院へ。そしてその芝生で走らせたとき親を探している巣から落ちたツバメを発見。父はそっと手に抱きかかえじっといている。
以前、父の仕事場にツバメが巣を作り同じように子供が巣から落ちたのを保護して育てたことがある。毎日仕事場から連れて帰り、えさをやり翌朝仕事場につれて行った。そのツバメを抱きしめている父をみてその事を思い出した。
父もその経験があるからか「うちへ来るか?」と言っている。私も連れて帰って面倒を見よう、と言った。しばらく抱きしめて「面倒を見てやりたいが自分が病気だからつれて行くわけにはいかない」とつぶやいた。しかし本当は父は連れて帰りたい様子だ。「皆で面倒を見れば大丈夫だしお父さんも随分元気になったからいいんじゃない?それにこのままでは可愛そうじゃない」と言った時、父は
「面倒を見るからには責任がある。”かわいそう”だけでは面倒を見る資格は無い」と言った。そしてそっとツバメを落ちていた場所に戻し
「誰か親切な人に拾ってもらったほうがいい。きっと誰かが面倒を見てくれるからな」と話しかけていた。巣から落ちるのも運命であるとも言っていた。
最期に
「お前も自分も闘わなくてはな」と付け加えた。
あのツバメはどうしただろうか
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