久し振りに父の夢を見た。

それは、私が子供で父はまだ若い頃に戻っていて、私は振袖を着ていて発表会か何かに参加するようだ。ところが、その会場で何か事件が起こるらしい。私はとても怖かった。

どうやら母に連れられていて、父は遠くにいってしまってここには来ないことになっている。そのためか、父がいないことも不安を増幅させていた。

会場がソワソワし始めると、余計に私は不安になっていく。同じように振袖を着た子供は何人かいて、その子たちで輪になって恐怖を抑えようとしている。

すると、場内放送がかかり「○○さんが会場にお入りになります」という。それは、まさしく私の父であり、走って会場の外へ出て行った。事件とは父が不意に会場に現れる事だったらしい。

走って父の元へ行くと、父は数人の男性と一緒にいてその人たちと会場で挨拶をする役目らしい。きちんと着込んだ背広が印象的だった。

私は「お父さん」と叫びながら父の元へ走っていく。しかし、父は「ダメだ。来るんじゃない」と私を拒絶する。

父は出番を待ってその場所にいたらしく、私の相手をしている暇はないようだった。しかし、父にしがみつき、「何処へ行っていたの?」と泣き叫けぶ。父は「すまなかった」とつぶやいた。



この夢と現実の違う所は、父を待っても来てくれないというところだろうか? 寂しい気がする夢だったけれど、あれだけ夢の中で泣き叫びどこかすっきりした気もする。

 

寂しさとか、悲しさ、辛さなどは波のように大きくなったり、小さくなったりする。そして徐々に波は穏やかなものになり、波に飲まれて苦しむ事は減っていくのだろう。実際、私自身も夢のように泣き叫ぶ事は今はない。ただ、穏やかな波と一緒に生活をしている感じがする。

あの夢はきっと子供の頃ではなくて、父と恭平がいなくなったあの頃の自分なのかもしれない。

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