叔父の抗がん剤

あれから、再開して2回目の抗がん剤をするところらしい。
副作用が強いのでいやになるが、それでも体調が戻るとビールを飲み、タバコを吸っていると、メールで返事が来た。

自分らしく生きる姿勢を崩さずにいることは本当に難しい。しかし、それができる叔父は立派であるとしか言いようがない。
もちろん、長く生きたいから抗がん剤の副作用も我慢する、という忍耐する気持ちが根底にあるのだが、その気持ちも強さの元になっているのだろうと思う。

久しぶりに父が夢に出てきた。何ということもない夢だったのだが、久しぶりに見た夢の中の父は懐かしさすら覚える。
あのころ頑張っていた父と叔父の今の姿はどことなく重なる。父の方が病状は深刻で、叔父ほど体が自由になる時間がなかった。もし、今あのときに戻れるなら何を父に求めただろうか? そんなことをふと考えた。

しばらく考えたのだが、
答えを出すのは簡単なようで難しいと思った。
ただ、私は、あのときの父が最高の父の姿であり、父が父らしく生きる姿を勇敢だと思った。

叔父も今、自分の生き方を貫いている最中で、私はその姿からは、最高の叔父であり、勇敢な叔父の姿を見つけている。
私が求めなくても、何も言わずともすばらしい姿を見せてくれている、そういうことだろう。

この記事のカテゴリーは: 

コメントを追加