ハエ

毎日、2匹と一緒に生活をしていると時々一人になりたいと思うことがある。

2匹は私と同じ家の中にいながら、私の近くにいたがり家の中を移動するときにはいつも2匹はカルガモの親子のように後ろからくっついてくる。こたつに入っても右にさくら、左にジュディーが陣取る。その左右の位置は決まっていて、布団で寝るときもさくらは私の右、ジュディーは左側の足元だ。ソファに座っても同じ。

人には自分に近づくものを許せる距離というものがあり、その許せる範囲を超えて他人が入り込むと気分があまりよろしくない。親しくなってくるとその距離に入ってきてもあまり不快を感じない。しかし、いくら親しくてもその距離の中にいつも入り込んでこられると、時に不快になる。しかし、犬はそうではないらしい。ひどいときはソファに私が座る前に、愛犬2匹はササッと座る。つまり、いち早く座った方が、私に近づけるからだ。息苦しさを感じ2匹が寝ている隙にこっそり離れるが、パッチリと目を開け、じっと私を見つめ当たり前のように私の所へやってきてくっいて眠る。又私は離れる。すると又くっついてくる。勘弁して欲しい。

目の前をブンブン飛ぶハエを想像して欲しい。振り払っても目の前にやってくる。うっとうしい。で振り払う。しかし、又目の前をうろつく。視界から消えて安心したら、又忘れた頃に目の前にやってくる。それと同じだ。

1畳のホットカーペットを部屋においてあるが、そのカーペットが愛犬たちは大好きで私の左右に2匹が陣取り、徐々に私を押してくる。結局そのカーペットは犬に取られて私は冷たい床の上に追い出される。しかし、冷たくてもどこかリラックスできるのが悔しい。

そして、このカーペットのぬくもりは、私のぬくもりより心地よいらしく、私の横には来ようとしない。ちょっと寂しい・・・・・・・・

目の前のハエもいつの間にか視界から消えると、「あれ?あのハエはどこへ行った?」と探してしまう。あれだけうっとうしかったのに・・・・・・

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