自分を知る

知っているようで知らないのは自分自身なのかもしれない。特に自分を自分で評価する時、甘い評価を与える。私もその一人で、自分の事をいつも冷静で、大人しく、クールで興奮などしないまれにみる逸材だと思っている。



今日は私が予約をしたマンモスラボへ叔父と叔母が行く予定であったが、母が一緒に行きたいと言い出した。それも天皇皇后両陛下が昨日から今日にかけて万博をご覧になるとニュースでやっていたからだ。私はガールスカウトをしていた時、その活動中一度だけ天皇皇后両陛下を拝見したことがるためか一種の満足感があり、あまり行こうとは思わない。しかし母がとてもうるさいので結局私も同伴し4人で万博へ。

会場へ到着し、天皇皇后両陛下が視察されるというパビリオンへ直行。もうすでに多くの人が集まっていた。こんなに多くの人が集まっているのだから見れるはずは無い。期待もする事は無かったが、一緒にいる母や叔父叔母のために場所をキープ。しかし、暑いためか叔父と叔母は途中であきらめた。私も暑さと人ごみに気分が悪くなるほどであきらめかけた。しかし母はどうしてもという強い意志があったので私は付き合わざるおえない。

予定時間が近づいた頃「15分遅れる」とアナウンス。冗談じゃない。人ごみは暑さを倍増させてあきらめるにはちょうどいい言い訳になる。所が母はあきらめることを知らない。おまけに持ってきたカメラを私に渡し「写しなさい」と指示をする。もうこの時点では後ろに戻ることも出来ないほどの人が集まっていた。よく見ると前から3列目ほどで結構前にいることに気がついた。これなら写真撮影も出来るだろうし、近い所でお二人を拝見できる。ちょっと欲が出た。

そうこうしていると、とうとうお二人の姿が!!!!!!ちょっと興奮。それに大きな輪を空けて円状になっていたが、運のいいことに私たちのいるほうに歩いて来られる。かなり近い。

待っている人に話しかけられながら、徐々に近くへ。回りもかなり興奮状態。冷静になって欲しいよなぁ、とつぶやく。

そして、もう少しで私の目の前に!!!!!!思わず手を振ってしまった。テレビで天皇皇后両陛下を待って手を振る人たちをニュースでよく見るが、あれだ。私は今まで「手なんて振って恥ずかしい」と言っていた。が、そんなことをすっかり忘れて思い切り手を振る。

そしてとうとう手を伸ばせば届きそうな距離に。この時不覚にも「ギャー」と叫んだ。

一体どうしたんだ? 冷静な自分は何処へ行ったというのか?

後から母に「あなたが一番喜んでいた」と言われたが、それは私を落ち込ませる言葉だと知っているのか?

肝心の写真撮影だが、遠くから歩いてこられるお二人を何枚か写した。そして目の前で美智子様がこちらを向いて微笑まれた。シャッターチャンス!!!!!がフィルムが・・・・・ない。ジジジーというむなしい音と共にフィルムは巻き戻されたのである。



自分の知らない自分がある事を恐れてはならない。たとえ自分の知らなかった自分が結構恥ずかしいヤツだったとしても、逃げてはならない。

そう、全てが自分なのだ。

category: 

コメントを追加

Plain text

  • 使用できるHTMLタグ: <a> <img> <em> <strong> <cite> <blockquote> <code> <ul> <ol> <li> <dl> <dt> <dd>
  • ウェブページアドレスとメールアドレスは、自動的にハイパーリンクに変換されます。
  • 行と段落は自動的に折り返されます。
画像
ファイルは 2 GB 以下のサイズでなければなりません。
利用可能な拡張子: png gif jpg jpeg