ある夏の日

川へ遊びに行ったとき、とある家族と仲良くなった。犬が大好きだけれど公団に住んでいるので飼えないとの事で、うちのジュディーとさくらをとても可愛がってくれた。

小さい子供も数人いて、私に一緒に遊ぼうと誘ってくる。私も子供に帰り一緒に遊ぶことにした。すると、中学生という男の子が「ね、さくらを見てよ」と言う。

振り返ると情けない表情をしながら岩の上でフラフラしている。

写真では判りにくいが、石は結構とがっていてそれに高さもある。

その中学生が「危ないから抱っこしてあげたら?」と言った。しかし、どうしてそんなところに乗っかってそんな表情をしているか私は知っている。

相手にされないので注目を引くためにわざとその岩に登り、そして情けない声で私を呼ぶ。そして「さくらちゃん、危ないわよ。抱っこしてあげるからこっちへおいで」と言われるのを待っているのだ。

私は「大丈夫よ。わざとそうしているんだから」と言うと「可愛そうだよ。抱っこして欲しそうな顔してるんだから、ちゃんと抱っこしてあげたら?」とぬかす。

君ね、さくらの思う壺にはまってるよ。と思ったが「自分で上がったんだから自分で降りれるわよ」と言うと、なんと「それなら僕が変わりに抱っこしてもいいんだよ。あんなに情けない顔してるんだから可愛そうでたまらないよ。なのにどうして抱っこしないの?」と私を責めるではないか。

私が何か悪い事でもしたか? え? さくらがわがままなだけなんだよ。私は悪くないんだよ。どうして私を責めるんだ? え? くどいようだが私は悪くないんだ!!!!!

すると横からお母さんが「さくらはわがままね。顔を見ただけで判るわ。でもうちのこと全く同じ行動するのにはびっくり」と、私に同情の票を一票。ありがたい。

しかし、お母さんよ、さくらはわがままじゃない!!!!! この子は寂しがりやなんだ!!!!

結局さくらを抱っこをして下に下ろした。

その時、ジュディーは子供と遊んでいた。実に手のかからない、わがままとは程遠い性格だ。

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