水地比

比とは親比、親輔、人々互いに親しみあい助け合うの意味。人々が一人の君を仰ぎなついている形である。人と援け合うのはもとより吉であるが、その相手を失してはならぬ。それ故に親しみ合う相手はよくよく推し、自分にとって善き永久的な正しい徳がある人を選び得てこそ、咎なきを得る。このようにすれば今まで不安を抱いて親しむことの無かったものまでやがて慕いよるであろう。そうなってもぐずぐずして遅れて親しんでくるような人は凶である。

訳;

この卦の形は、地に水がしみこむ様子を表していて、いかにも自然に溶け込む様子を表している。人と人が親しみ援け合うと不思議な力が生まれ、陽気を生じる。そして今までは不安に思っていた人たちも自然に集まり結束し陽の輪は広がる。

しかし、ただ一人懐疑的でぐずぐずして遅れてくる人は凶である。つまり折角の輪を乱す元となってしまう。

 



基本的に自分が相手を慕っていくというのではなく、人に慕われる、という方向のことを言っているのだが慕われたからと言って必ずしも吉とはならず、よく見極め親しみ援け合える相手なら問題はない。それどころか、不思議な力に引き寄せられるように人は集まってくる。その力は簡単には崩せないと思い、何でも出来る、乗り越えられる、強い、など傲慢になったときには凶の波が押し寄せている、という教訓でもある。

問題はその凶の元となるのは案外、外部の事情や、敵陣ではなく見方の中から発生することで、それに気づかないことの方が多い。

もともと、人に慕ってもらおうと考えても簡単には人は集まってくれない。集まってくれたとしても自分の魅力だと思い込みやすいし、集まった人がそう簡単には離れていかないと信じるのが普通だ。

しかし、人が離れていくときのスピード、一旦乱れた時のモロさなどは、気づいたときには手遅れであることがほとんどじゃないだろうか。吉の力が強いのと同じぐらいに凶の力は強いと思えば不思議ではないが、それでもまだ戻ってきてくれる、とか助け合ったあの頃に戻れるはず、と信じて疑わない。その時にはすでに抵抗勢力は威力を増している。

そして、崩れてしまった後には二度と同じ力は産まれな事を知る。。。。。。

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