茶懐石

茶道を習っていると、先生にもよるかもしれないが茶懐石の作法も習う。

その中で、出されたものは全て頂く、というのがある。

食べれなかったものはどうするのか? 懐紙に包んで着物の袂に入れて持ち帰る。

魚の骨も懐紙に隠して持ち帰る。

それから、食べ終わった器は懐紙で綺麗に拭いて亭主に返す。





今では簡単に懐石料理が食べられるし、そういう作法は必要としないので気楽に楽しめる。

食べ残しも、懐紙がなくてもきにしなくていい。





特にファミレスなどでは手軽に外食ができるといのが利点なので、食べ残し、お皿のよごれに木を配るより、手軽さが一番。

それから食べ残しを持ち帰るというのはどちらかというと恥かしい行為にとられるようで、持ち帰る場合には何かしら回りに大して理由を述べる。

中には、何も言わなくても折を用意してくれる場合もあるがそれでも遠慮して持ち帰らない場合もある。



飽食の日本は食べ残しても以前ほど気にならなくなっている。

茶懐石の場とは比べられないが、それでも出されたものは全て食べるという意識や、せめて食べられないものには箸をつけないようにする、みたいな意識は完全に薄れている気がした。

私が子供の頃、お饅頭を二つに割ってこしあんだと食べて、つぶあんだと食べずに残していた。それを見た祖母はすごく怒った。手に取ったものは食べろ、食べれないものには手をつけるな、と言われたのだった。今、私の周りにそういうことを言う人は減ってきているような気がする。いや、ほとんどいない。



少し前に、料亭でお客さんが食べ残した物を使いまわすのが発覚して問題になった。

もちろん、使い回しは良くないし、した方がいいなんて思ってもいない。経営上の理由でそれをしていたのであれば許しがたい事実だ。ただ、それだけ食べ残す部分が多かったんだろうな、と感じた。





随分前になるけれど、アメリカへ旅行したときレストランで食べきれないほどの料理が出てきた。そのときウェイターが「持ち帰る?」と聞いてきた。

他のレストランでも同じ事を聞かれた。

アメリカの人は「自分がお金を払った物だから食べれない分は持ち帰って当たり前でしょ」と言う。そこに恥かしいという意識は無い。

私も持ち帰るなんて恥かしいと考えていた方だったので、戸惑ったのを覚えている。





食べ残す事も、残ったものを粗末にすることも同じように恥かしい事なんじゃないか。それすら忘れてしまって、当たり前になってきてはいないか。。。。

ふと、そんな自分を反省してみたりする・・・・・・















私の作った食事を絶対に残さず、それも「もっと頂戴」とおいしそうに食べるジュディーとさくら。

それも幸せそうな表情で・・・・

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