犬が猫を育てるか?

あの子猫は結局引き取った。
新しい飼い主さんを探すことになると思うが、今のところは我が家の家族となっている。

 

引き取りに行った時、子猫は全く食事を取っていないと説明を受けたが、実際に家に来ても全く食事を取らない。歯は生えてきているので離乳食が始まっていてもおかしくないはず。
ミルクをあげても臭いをかぐだけで全く見向きもしない。

それにくわえて、ジュディーとさくらは子猫をいじりまくる、吠えまくるで、連れてきたのが間違いだったのかもしれないと思った。
子猫はビビッて隅の方に逃げるが、2匹は追い詰めて、更にど突きをくわえる始末である。後悔しはじめた。

 

その時、子猫がさくらとジュディーに甘えて擦り寄っていった。様子を見ているとさくらの様子が変化した。私がさくらを抱える形で大人しくさせると、更に子猫はさくらに頭をこすり付けて甘えてくる。
「さくら、どうする? これでも嫌い? 仲良くなれない?」と言うと横になり始めた。

 

そして、子猫にミルクを与え始めた。
さくらは急に優しい顔になり、子猫を抱きかかえお腹を子猫に見せ、そしてミルクを飲ませ始めた。
子猫は必死だった。お腹が空いてたまらない様子である。
それは、離乳食はまだ早い時期だという証明でもある。

 

実は、さくらは儀妊娠をするタイプで、その時期になるとおっぱいが出る。大体、2週間ぐらいなのだが、今回はなぜか3週間目になっていた。それでもおっぱいが出るため、おかしいと思っていたのだが。。。。
だから、今のさくらは少しだけおっぱいが出る。

それは、まるでこの子猫を待っていたかのようであった。そして、子猫も私ではなくさくらに命を救われることを知っていたかのようであった。
この不思議な光景にしばし眺めていた。その後、さくらは子猫から離れず、そして体中をなめてあげている。

子猫は、本当のお母さんを見つけたかのように安心しきって、そして、さくらの側から離れない。

 

きっと、このままさくらは子猫を育て上げるだろう。

 

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