それはそれは、可愛いようで・・・「犬が猫を育てる1」

今日、外出する時にいつもなら真っ先に私についてくるさくらが子猫から離れなかった。そのためジュディーは玄関まで来たものの、遠慮がちに座って私を見つめている。
「ジュディー、一緒に行こうか」と声をかけ、ジュディーだけ連れて行くことにした。それでなくても、ジュディーははばになっていて、寂しいようだからちょうどいい。
が、その声を聞いたさくらが飛んできた。
やはり、本当の母親ではないから子猫を置いていくんだな、と思った。長い時間ではなかったので子猫は多分大丈夫だろうし。

そして、「一緒に行って赤ちゃんは大丈夫なんだね?」と言いながら、車のドアを開けた瞬間、玄関まで一目散に戻って行った。
は? 仕方なく玄関を開けると必死に子猫のところまで戻って行った。
「さくら、一緒に行かない? 留守番する?」という私の声に耳も傾けず、子猫の側に寄り添った。
深い愛情だ・・・・

 

そして、帰ってみるとやはりさくらにべったりくっついて子猫もさくらも幸せそうに寝ていた。

 

なんと言うか、子猫からは「やっとお母さんが見つかった」という当たり前だった幸せを取り戻した、そんな安堵の表情が見える。どんな事情で母親と別れたのか判らないが、見つからない母親の姿をさくらに見つけもうこの幸せを逃がさない、という強い意志さえ感じる。
生きたいという必死さはさくらの温もりで不安さえ消えているようだ。

さくらも、この子を守る、という強い意志と、母親としての愛情を持ち、それはきっと誰よりも強いのだと思う。
忘れかけていたものを思い出させてもらった、そんな気がする。

 

 

 

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